ラジオショッピングに学ぶ売れる話し方のテクニック
いつもありがとうございます。宮坂珠理です。
今日は、ラジオショッピングに学ぶ、「売れる話し方」のテクニックについてお話します♪
テレビ番組とラジオ番組の違い
アナウンサー。と言うと誰もが想像するのがテレビのお仕事。でも、アナウンサーの活躍の場面はテレビだけではありません。ラジオやCS、BSチャンネルなど様々な場所・媒体を通じて仕事をしています。最近はインターネットテレビなどで仕事をしている人もいますね。媒体やチャンネル数の広がりにより、活躍の場は増えてきています。
冒頭でも触れたとおり、私はテレビ・ラジオ両方のお仕事経験がありますが、どちらが好きかというと断然ラジオです。ラジオは音声だけで勝負ですので、アナウンサーの表現力が試されるということももちろんですが、逆に言えば自分が行きたい場所、リポートしたい内容、その表現方法などを自由に決められるという楽しさがあるからです。
テレビ番組は大がかり!
テレビ番組を作る場合、アナウンサー、カメラマン、AD、ディレクター、音声さん、照明さん、プロデューサーなど本当にたくさんの人とチームを組んで臨みます。アナウンサーが話す内容に合わせてカメラマンさんが動いて「絵」を映す必要がありますし、インタビューする場合などはその人やアナウンサーの声をきちんと拾うために音声さんとの連携も必要になってきます。それだけに、テレビ番組を作るには時間も人出もかかります。
局アナだったころ、朝の情報番組の全国中継を担当していましたが、その時は午前7時台にある3分の出演枠に対して、30名ものスタッフと共に午前2時からリハなどをして臨んでいました。
アナウンサーが話すセリフはほぼすべて決められており、その通りに話しながらリポートをしていく必要がありました。カメラマンさんと息を合わせながら、本番まで何度もリハを重ねていくのです。
ところが何度もリハをして完璧に台本を覚えたとしても、キー局の放送が押して入ってきた場合には出演枠を急遽短くすることになる場合もあります。
本番が終わるまで本当に気が抜けないのがテレビ番組です。
ラジオ番組はコンパクト
一方ラジオ番組はというと、ラジオカーという中継車に、私とディレクターとドライバーさんの3名で放送が出来てしまいます。ラジオは音声だけで勝負なので、放送機材は携帯電話とマイクのみでも出来てしまうものなのです。
私が東北放送にいるときに担当していた番組は、午後のワイド番組で、4時間ほどの番組内に4,5回の出演枠がありました。そのほとんどの場所を自分が決めてアポイントをとり、取材してリポートしてきました。時にはギリギリまで放送場所が決まらず、ハラハラするときもありましたが、宮城県内様々な場所に出かけていき、大勢の方々と出会い、たくさんの美味しいものを食べてきました^^
ラジオ番組にもテレビ番組にもキューシートと呼ばれる進行表がありますが、ラジオ番組の場合はほぼ真っ白です(笑)。決まったコーナー以外はすべて自由に話すことができるのがラジオの面白さではないかなと思っています。
テレビショッピングとラジオショッピングの違い
アナウンサーから通販業界に転身して早15年・・・。弊社では、テレビショッピングでの化粧品販売をメインとしており、私自身もテレビでの通販番組制作に携わっていたこともあって、「テレビでどうやったら商品がうれるのか」。ということにとことんこだわって仕事をしてきました。
テレビ通販でのキモは、何といっても「演出」と「ストーリー」だと思っています。
通販では、「商品が素晴らしいのは当たり前」。15年前は、低かったバイヤーさんのハードルも、現在はかなりの商品でなければ乗り越えることはできません。それだけに、テレビ通販業界には他にはないいい商品が集まっているといってもいいでしょう。よく勘違いされますが、テレビ通販業界では「商品がいいから売れるのではない」のです。「演出」と「ストーリー」の良し悪しで「結果」、つまり売上が決まってしまうといっても過言ではありません。
ラジオショッピングの販売テクに仰天!?
そんな感じで常にテレビ画面を通した販売を頭に入れて仕事をしてきましたので、ラジオショッピングってどうなんだろう??と、ずーーーっと思っていました。今朝までは(笑)今朝、FMラジオを付けながら支度をしていたところ、番組はショッピングコーナーへ。男性のアナウンサーが、商品がいかにスゴイもので、この季節にそれがあったらどんなに快適か。などを延々と語っています。ちなみに商品は「カシミア100%の毛布」。個人的にも興味のあるお品だったので、しばらく聞いていたのですが・・・。
いつまでたっても、肝心の値段を言ってくれない!!!
(テレビショッピングの場合は常に画面に価格が表示されていますので、値段が分からないという状況はテレビではありえません。)
カシミアは1頭から100g~200gぐらいしか取れない貴重品。この毛布には10頭分以上ものカシミアが使われており・・・・。なんといっても肌触りがバツグン!!そして、この滑らかでふんわりとした毛布で眠ることの心地よさ・・・・。
うううう。よさそう。んで、結局それはいくらなのーーーーーー!!!!は、早く教えてくれーーーー!!
アナウンサーの焦らすこと、焦らすこと。結局、値段を聞きたさに、家を出る時間を過ぎてもラジオにかじりついてしまいました(笑)そして、お値段を聞いてさらにビックリ!!想像よりも遥かにお安かったのです。。。思わず電話にてが伸びそうになりました(笑)うーーん。上手い!!!
このアナウンサーの語り口も最高に上手だと思いましたが、この番組構成の仕方。ストーリーの展開が何よりすごかった。。。テレビって、始めから値段が丸見え状態からスタートしますからね。
ラジオは音声だけで勝負ですので、アナウンサーが言わなきゃ値段が分からない世界です。
これぞまさに「焦らし」テク。
ラジオショッピングならではの上級テクニックを見せつけられた朝でした。