ギロッポンでシースー(笑)。テレビの業界用語について語る
いつもありがとうございます。
フリスクを2粒一気に口に入れるとくしゃみが出てしまう、宮坂珠理です。たまにまぶしくてもくしゃみが出るのですが、そんな人は私だけでしょうか?
アナウンサーは言葉を扱うお仕事ですので、普段からなるべく「正しい日本語」を話すように気を付けてはおります。が、どんな業界にもそれぞれに特徴的な「業界用語」が存在し、「正しくない日本語」なのかもしれませんが使っておりました。今日はそんな業界用語のお話です。
放送業界の「業界用語」
ギロッポンでシースー(六本木でお寿司)など、いわゆる業界用語。いかにもバブル期な感じがして、ちょっと「こっ恥ずかしい」と思うのは私だけでしょうか?そんな業界用語、実はまだまだ現役で使われていたりもします。
以下、私が女子アナだったころよく使われていた用語の一部をまとめてみました。
ナレ撮り | ナレーションを収録すること |
CX | フジテレビの事。JOCX というコールサインからきている略称。テレビ業界ではそれぞれの放送局をこうした略称で呼ぶことが多いです。ちなみに、東北放送はTBC、仙台放送はOXなどでした |
アナゲン | アナウンサーの読む原稿のこと |
ナレ原 | ナレーションの原稿のこと |
てっぺん | 時計の針が12時をさした状態の事 |
ケツカッチン | 後ろのスケジュールが詰まっていて、終わりの時間が決まっているという意味 |
完パケ | 完全パッケージ。つまり、映像からナレーションまですべて完全な状態なこと |
サブ | 副調整室のこと |
トークバック | サブとアナウンサーを結ぶ連絡網のようなもの。ラジオ番組などでディレクターがこのトークバックを使ってアナウンサーに指示をだしています |
キューシート | 番組の進行表のこと |
テレビショッピング業界ならではの業界用語も存在!
ちなみに、テレビショッピング業界にも業界用語が存在します。
②~掛け
③パーミニッツ
④バックアップ
①のたすきとは、ソールドアウトしたときに出す、たすき型の「ソールドアウト」という表示のこと。放送中に商品がソールドアウトした場合は、サブのなかでプロデューサーがテロップなどを出す担当に「この商品、たすきかけて~!!」と叫んでいます。(ショップチャンネルのソールドアウト表示はたすき型ではないので、もしかするとこれはQVCならではの言葉かもしれません)
②は、卸業や小売業であればよく使う言葉です。4掛けならば4割の価格で納品するという事です。
③パーミニッツ。これはテレビショッピングならではの言葉ですね。1分間にいくら売れたかというものです。ちなみに、爆発的ヒット商品のジェロビタールの場合はパーミニッツ71万円という当時の最高額を記録しました。
④バックアップ。ショッピングチャンネルでは1時間と放送枠が決まっているのですが、そこで販売する商品が軒並み完売してしまった場合に備えて、時間を埋めるために放送する商品のことです。このバックアップ商品まで放送されるということは、その時間よほど売上が良かったという事になります。
テレビ業界だけじゃない!驚きの業界用語
上記のようなテレビ業界用語は、「用語集」が出せるぐらいまだまだたくさんありますが、そのような業界用語、テレビ以外の様々な業界でも存在するようです。先日聞いてびっくりしたのが音楽業界用語です。
①オクターブ万
②クーキャ ビーサイシ
③ゲルニ!
これ、意味わかります???通訳しますと。
①8万円(1オクターブは8音あるので)
②お客さんの入りがさみしい状態
③逃げろ!
なのだそうです。ギャラやお客さまの入り状態に関する会話の内容が、他の方にわからないようにするために使用されている言葉なのだとか。それにしても、③のゲルニって一体いつ使うんでしょうか???